こんにちは、薬剤師の石原です。
12月に入り、寒さも増してきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
ライフ薬局は、入り口にクリスマスツリーが飾られ、にぎやかな雰囲気になりました。
さて、この時期、気になるのが、「冷え」ではないでしょうか?
「冷え」とは、東洋医学では病気として捉えられ、「冷え症」とされます。
「冷え症」の自覚症状は、
・入浴後すぐに手足が冷える
・布団の中でも手足が冷えて眠れない
・一度冷えると暖かい部屋でも体が温まりにくい
・よく腹痛や下痢を起こす
などです。
そして、冷え症の患者さんは、冷えだけでなく、その他の様々な症状を伴うことも多く、冷え症を治療、改善する必要があります。
冷え症に伴って起こる症状は、
・むくみ
・腹痛、下痢、便秘
・頭痛、肩こり
・慢性疲労感
・集中力の低下、抑うつ感
・アレルギー、肌荒れ、しみ
・眠れない
・かぜをひきやすい
などです。
また、まれに以下の病気が原因となって冷えが起きていることがあります。
・心不全などの心臓の病気
・閉塞性動脈硬化症
・膠原病
・甲状腺機能低下症
・貧血
など、早めに医療機関を受診し、原因となる病気の治療を受けましょう。
冷え症の主な原因は、
1、体内で作られる熱の量が少ない
食事の量が不足したり、胃腸の働きが低下していると十分な熱を作ることができず冷えを生じる。
また、筋肉は体内で最も多くの熱を作り出しているため、運動不足などで筋肉の量が少なくなると熱を十分に作ることができず、冷えが生じる。
2、体内で作られた熱をうまく運べない
動脈硬化などで、血管の内腔が狭くなっていたりすると血液の循環が悪くなり、熱を作り出しても、体の隅々まで送り届けることができず冷えを生じる。
3、自律神経の乱れ
自律神経の働きに乱れが生じると、実際は体が冷えているわけではないのに、冷えを感じることがある。
冷えが女性に多いのは、ファッションを重視するあまり、過度の薄着をしたり、極端なダイエットのため、十分な食事をとらない。また、男性より筋肉の量が少なく、体内で作られる熱が少ない。さらに、ホルモンバランスの崩れにより、自律神経の乱れが生じることがあるなどが理由です。
男性の冷え症は、仕事の重圧など、ストレスが関係していることが多いのが特徴。最近は、あまり食べないし、運動もしない男性が増えており、冷え症になりやすいようです。
冷え症の対処法は、
1、運動
先ずは歩く。早足で1日30分。運動することでエネルギー源が燃焼され熱が作り出されます。
2、食事
朝食を必ず食べる。1日3食栄養のバランスを考えて食べることにより、必要なエネルギーが補給され、体温が上昇します。
3、服装
薄着は避け、全身の熱を逃がさないように手袋やマフラー、靴下を2枚履くなどで保温する。腹巻やカイロを活用するのも効果的です。
4、入浴
短時間の入浴では体の表面しか温まらないので、長く入れる温度のお風呂にゆっくりと入り体を温めます。
足が冷えてしまった場合は足湯を行うと、全身の血液循環がよくなり、熱が末端へも運ばれるようになります。
このように生活習慣を改善することで、ある程度の冷えは解消されるようです。
以上、「NHKきょうの健康」を参考にさせていただきました。
冷え症や冷えによる体の不調を未然に防ぐよう、日頃から気を付けましょう。